\ 2023年3月26日まで /
【蝶結び】や【結びきり】など「水引」の持つ意味について解説!
水引(みずひき)とは、品物を包むための「のし紙」や、金銭を包むための「のし袋」などにかけられる帯のことで、
現在は簡略化されて印刷されているものを使うのも一般的ですが、大切な行事に持参するものにはしっかりとした帯をかける必要があります。
例えば、御香典として故人の通夜や葬儀に持参する不祝儀袋には、黒白の水引をかけるのが一般的です。
ただし、水引はかければ何でも良いわけではなく、
その色や、結び方によって水引の表す意味も異なります。
そこで今回の記事では、水引の基本的な結び方である
- 蝶結び
- 結びきり
- あわじ結び
の3つの意味の違いについて解説いたします。
「蝶結び」「結びきり」「あわじ結び」:水引の結び方によって変わる意味について
まず、水引には今回ご紹介するもの以外にもいくつもの結び方があるのですが、
実際に使う機会が多いものが、蝶結び、結びきり、あわじ結びの3つです。
実際の結び方については、以下の図を参考にしてください。
では、1つ1つの違いについて説明します。
蝶結び
「蝶結び」は「花結び」とも言い、特にお祝いの為の品物を包むのし紙や、ご祝儀を包むのし袋にかける水引の結び方です。
この結び方は3つの中で一番ほどけやすく、何度でも結びなおせることから、
何度あっても良いようなお祝いの品物などを包む際の結び方とされています。
例えば、お中元、お歳暮、出産祝い、長寿のお祝い、お年玉などが蝶結びで結ぶべきものです。
赤白は縁起の良い色であることから、蝶結びの水引では赤白のものを目にする機会が多いでしょう。
結びきり
「結びきり」は今回ご紹介する3つの中で一番ほどけづらい結び方です。
そのため、二度とあってはならない、一度きりにしたいという意味を表わすこととなり、
故人へのお供えや、香典を包む不祝儀袋を包む結び方に適しています。
ちなみに仏教の考え方では、人は死後四十九日の間霊として存在し、四十九日経つと仏になると考えられています。
そのため、通夜や葬儀の際に持参する御香典の表書きは
「御霊前」とし、
四十九日後に金銭を包んでお渡しする機会があれば
「御仏前(御佛前)」とするのが一般的です。
また、結び切りは「一度きりにしたい」という意味を持つことから、結婚のお祝いを包むご祝儀袋の結び方としても適しています。
結婚はお祝いですが、逆に蝶結びだとほどけやすいので縁起が良くないのです。
このように、蝶結びならお祝い用、結びきりなら弔事用というわけでもないのでご注意ください。
あわじ結び
「あわじ結び」も「お祝い事」と「お祝い事ではない場合」の両方で見られる結び方であり、
「蝶結び」「結びきり」の両方の代わりとして使える便利な結び方です。
特に、御香典を包むための不祝儀袋も、現在はあわじ結びになっているものが多いでしょう。
また、結婚式用のご祝儀袋もあわじ結びになっているものが多いです。
あわじ結びは結びきりに次いでほどけにくい結び方であると同時に、
帯の両端を引っ張るとより強く結ばれることから、夫婦として結ばれる結婚式におけるご祝儀の結び方にはとても適しています。
このように、水引の結び方にはそれぞれに意味があり、その意味が分かるとどんな場面でどんな結び方がふさわしいのかがよくわかりますよね。
水引の色について
水引はその結び方も重要ですが、その色も重要です。
と言っても、市販のご祝儀袋などはもちろんちゃんと色まで考えた上で水引がかけられているため、色を間違うということはないとは思いますが。
「なぜその色なのか」ということを知っておくとより理解が深まります。
まず、水引と言えば「赤白」や「黒白」を見ることが圧倒的に多いと思いますが、
中には「黄白」の水引もあります。
では、黄白はお祝いの品にかける水引として使っても良いのかというと、実は黄色はそれほど縁起の良い色ではないためそれはNGです。
というのも、水引に様々な色があるのは、日本古来の染色の格付けに由来しており、
その考え方では
「金・銀・紫・赤・藍・緑・黄・黒」
という色のうち、金が最も格式が高く、黒が最も格式の低い色とされています。
つまり、左に行くほど縁起の良い色で、右に行くほどそれほど縁起の良い色ではなくなるということです。
そのため例えば「黄白」の水引は、故人が亡くなられてから1年以上が経ったのちに、金銭をお供えとしてお渡しする際の不祝儀袋にかける場合があります。
一方結婚や長寿のお祝いのご祝儀袋では、非常に縁起の良い金銀の水引などがかかっているものも販売されています。
最後に
今回の記事では、蝶結び、結びきりといった水引の結び方の特徴についてまとめました。
3つの違いが分かると、実際に何かの機会で水引のかかった袋などを選ぶときに、どんなものが良いのかがよくわかりますよね。
もし今後水引のかかったご祝儀袋などを用意する機会がありましたら、是非今回の内容を参考にしてください。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)