【解説】喪中に年賀状をもらうケースにおける返事の仕方について

身内に不幸があった場合、亡くなった日から1年間は喪に服し、故人の死を悼むという風習が日本にはあります。

そして、日本ではその1年間を「喪中」と言い、その間の祝い事は避け、年賀状による新年の挨拶も控えなければなりません。

そこで、もしも身内に不幸があった場合には、

次に迎える新年には年賀状による挨拶ができないことを伝えるための便りである、

喪中はがき(年賀欠礼状)」を、遅くとも12月初旬には、普段年賀状のやり取りをしている相手に送る必要があります。

この喪中はがきを送ることによって、相手から年賀状が来ることを避けることが出来るのです。

↓喪中はがきの例↓

ただし、時には喪中はがきを送っていない相手から年賀状をもらうというケースもあるでしょう。

そこで今回は、その際の返事の仕方について詳しく解説いたします。

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目次

喪中に年賀状をもらうケースにおける返事の方法

通常、相手から年賀状をもらった場合には、それに返事をするように年賀状で新年の挨拶をすることになるわけですが、

年賀状は無事新年を迎えることができたことをお祝いするものですので、喪中の場合は出さないというのが一般的です。

ただし、喪中であるにも関わらず、相手から年賀状をもらうというケースは考えられますが、

この場合は年賀状ではなく

寒中見舞い」の挨拶として返事をするのが一般的です。

寒中見舞いとは、厳寒期に出す互いの近況報告を兼ねた季節の挨拶状のことを言い、

松の内(門松などの正月飾りを飾っておく期間)が明ける1月8日から、立春の前日までの間に送ります。

「立春」の日は年度によって異なる場合があり、

例えば直近5年では

  • 2019年は2月4日
  • 2020年は2月4日
  • 2021年は2月3日
  • 2022年は2月4日
  • 2022年は2月4日

が立春となっています。

そして、もしも実際に寒中見舞いで年賀状の返事をする場合には、

  • 寒中見舞いの言葉
  • 年賀状へのお礼
  • 喪中のお知らせ
  • 喪中はがきを出さなかったことへのお詫び
  • 締めの挨拶

などを書いて相手に出すようにすると良いとされています。

この際、おめでたい漢字である「賀」の使用は避け、年賀状ではなく「お年始状」のように言葉を言い換えるようにした方が良いとされています。

また、「おめでとう」「お喜び」といったお祝いの言葉の使用も避けた方が良いとされていますので、お気を付けください。

実際の寒中見舞いによる返事の例については以下を参考にしてください。

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亡くなってしまった場合に喪に服すべき親族の範囲について

親戚といっても、両親、祖父母、伯父伯母など、様々な関係性の方が挙げられますが、

その内、どこまでの範囲が亡くなった場合に喪に服すべきなのかという点は気になる方も多いでしょう。

結論としては、配偶者に加えて、あなたから数えて2親等内の親族が亡くなった場合に喪に服すのが現代では一般的です。

2親等内というのは、例えば

  • 1親等:親、子
  • 2親等:兄弟姉妹、祖父母、孫

といった続柄の相手が挙げられます。

ただし、この範囲についても2親等という絶対の決まりはなく、例えばそれより離れている場合でも喪中として年賀状のやり取りを控える方はいらっしゃいます。

そのため、親等という範囲は目安として、生前親しくしていた親族の方が亡くなった場合に喪に服すようにしましょう。

ただし、今でこそ喪中の期間に関する厳格な決まりはありませんが、

明治7年から昭和22年までは、太政官布告の「服忌令(ぶっきりょう)」の中に喪中の期間として以下のように記載がありました。

続柄 忌日数 服(喪)日数
父母 五十日 十三ヶ月
養父母 三十日 百五十日
三十日 十三ヶ月
二十日 九十日
嫡子(息子) 二十日 九十日
養子 十日 三十日
兄弟姉妹 二十日 九十日
異父母兄弟姉妹 十日 三十日
祖父母 三十日 百五十日
曾祖父母 二十日 九十日
十日 三十日
叔父・叔母/伯父・伯母 二十日 九十日
従兄弟姉妹 三日 七日
甥・姪 三日 七日

ここで「忌日数」とは、その故人が亡くなられた場合に、喪中よりもより厳しく故人を弔うのに集中するべきであるとされる期間のことを言います。

そして現在でも、故人が亡くなられてから50日の間を「忌中」とし、その間は神社への参拝などもするべきではありません。

そのため、例えば七五三等の行事で神社に参拝するのは、忌中が明けてからが望ましいとされています。

最後に

今回の記事では、喪中に年賀状をもらうケースにおける返事の仕方について解説いたしました。

喪中は一般的に1年とされていますが、その相手がどんな人物かというところで期間に違いが生じると説明されている方もいらっしゃいます。

ただ、これに関して絶対の正解はないため、基本的に近親者が亡くなった場合に、1年の間は喪中とすると覚えておけば問題ありません。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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