はがきで送る挨拶状というと年賀状がよく知られていますが、
実はそれ以外にも、日本には主に4種類ほど季節の挨拶状を送る風習があることをご存知でしょうか?
それが、
- 寒中見舞い
- 余寒見舞い
- 暑中見舞い
- 残暑見舞い
の4種類です。
例えば、寒中見舞いとは松の内(門松などの正月飾りを飾っておく期間)が明ける1月8日から立春(2019年は2月4日)の前日までに送る挨拶状のことで、
例としては以下のような形式で送ります。
こういった季節の挨拶状の本来の目的は、相手の健康を気遣ったり、または近況について報告するというところにあるのですが、
実はそれ以外にも、例えばお中元やお歳暮のお礼の言葉を伝える目的として送る方も多くいらっしゃいます。
そこで今回の記事では、お中元のお礼を残暑見舞いで送る方法、実際の例文について解説いたします。
「お中元」と「お歳暮」とは?
日本では、日ごろからお世話になっている方に対してお中元とお歳暮を贈るという習わしが古くから根付いています。
このうちお中元とは、その年の半年間の感謝をこめて品物を贈る習わしのことを言い、北海道から九州まで見ると贈る時期には差がある地域もありますが、
大体、7月~8月の末までに届けるようにします。
一方これに対してお歳暮とは、その年の1年間の感謝をこめて日ごろお世話になっている方に品物を贈る習わしのことを言い、
大体、12月の初旬~12月末までに届けるようにします。
あなたの地域ではどのくらいの時期にお中元やお歳暮を届けるのが一般的なのかというのは、周りの方にも話を聞いて見てください。
そして、もしもお中元やお歳暮をもらったらお礼の言葉を伝えるのがマナーですが、
そういった場合に便利なのが、先にお伝えした4つの季節のご挨拶です。
例えばお中元を頂いた場合には、
早ければ暑中見舞いとしお礼状を出しても良いですし、
暑中見舞いの時期を過ぎていたら残暑見舞いとして便りを出すと良いでしょう。
このうち、
暑中見舞いは、
暑さがだんだんと厳しくなる小暑(7月7日)から立秋(2019年は8月8日)の前日までに出すもので、
残暑見舞いは、
立秋(2019年は8月8日)から8月末までの暑さの残る時期に出すべきものです。
そのため、立秋を基準としてどちらで出すかを判断しましょう。
残暑見舞いとしてお中元へのお礼のはがきを出す際の例文
もしも実際に残暑見舞いとしてお中元へのお礼の言葉を書いた便りを送る場合には、例えば以下のような例文で送ると失礼がないでしょう。
残暑見舞いは本来、暑さの残る時期に相手を気遣う言葉を伝えるべきものですので、そういった言葉とともにお礼の言葉を記しておきます。
上記はあくまで一例であり、お礼の言葉をそれぞれの言葉で書けば問題ありません。
ちなみに、友人、家族、交配などの相手には「残暑お見舞い」で問題ありませんが、
目上の方に贈る場合には「残暑お伺い」としなければ失礼にあたるため注意が必要です。
例えば寒中見舞いでもそれは同じで、目上の方に便りを贈る場合には「寒中お伺い申し上げます」と記すのがマナーです。
「暑中御見舞」や「残暑御見舞」として品物を贈ってもOK
暑中見舞いや残暑見舞いでは、もちろんはがきでお礼の言葉を伝えるのも良いのですが、
もしももらったお中元にお返しとして何か品物を贈りたいという場合には、
実際に「暑中御見舞」や「残暑御見舞」という表書きののし紙をつけて贈りものをされる方もいらっしゃいます。
また、この際も目上の方に贈る際には「残暑御伺」としましょう。
まとめ
今回の記事では、お中元のお礼の言葉を伝える方法として、残暑見舞いとして出す方法を解説しました。
今回の内容をまとめると、
日本にはお中元やお歳暮を贈る風習と、4つの季節の挨拶状を送る風習があり、
その4つの挨拶状は単純な挨拶としてだけではなく、お中元やお歳暮のお礼の言葉を伝えるものとして活用できます。
また、お中元やお歳暮のお返しとして、
- 寒中御見舞(寒中御伺)
- 余寒御見舞(余寒御伺)
- 暑中御見舞(暑中御伺)
- 残暑御見舞(残暑御伺)
といった表書きののし紙をつけて贈りものをされる方もいらっしゃいます。
こういった季節のご挨拶に関する風習を知っておけば、いざ贈り物をもらったときにも柔軟に対応できるかと思いますので、是非この機会に覚えてしまいましょう。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)