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※親、夫婦、兄弟、子供との世帯分離:扶養関係はどうなるのか?

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一般的なご家庭では、夫が世帯主となり、同一世帯に属する妻や子供を扶養しているという形態が多く見られますが、

例え同じ家に住んでいても世帯分離によってそれぞれの世帯を分けることは可能です。

まず前提として「世帯」とは「居住と生計を共にする集団」と定義されており、通常は同じ家に住んでいる家族は、生計を立てるために主な収入を得ている人物を世帯主とする1つの世帯に収まっています。

ただし、例えば父、母、子の3人暮らしの場合で、子がすでに独立してお金を稼ぎ、生計を立てられるという場合には、何らかの理由で世帯分離を検討することがあるかもしれません。

世帯分離とは、同一住所に住みながら世帯を分けることをいい、「祖父母世代」と「子世代及び孫世代」が同居される場合には、世帯分離によって世帯を分けたほうが良いことがあります。というのも、介護サービスにかかる費用は世帯の収入ごとに決められしまうシステムとなっているため、子世代の収入が多いとそれだけ費用の負担額が大きくなってしまうのです。

そのため、祖父母、子、孫という三世代同居の場合でも、二世帯に分けるという選択をされる方が多いのです。

そこで今回の記事ではちょっと話を転換させて、世帯分離をした相手を扶養に入れることが出来るのかという部分について詳しくまとめていきたいと思います。基本的には介護費用におけるメリットを得るために世帯分離をした親を扶養家族にできるかどうかという部分で悩まれる方が多いと思いますが、それ以外の夫婦、兄弟、子供についてもまとめていきたいと思います。

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「扶養」の種類について

まずそもそもの前提として、一般的に扶養と呼ばれているものには

  • 税金(所得税・住民税)の扶養
  • 社会保険(健康保険・厚生年金保険)の扶養

という主に2つの種類があります。

例えば父親が子供を扶養家族としている場合、子供の年間のアルバイト収入が103万円を超えると外れてしまうのが税金の扶養であり、概ね130万円を超えると外れてしまうのが社会保険の扶養です。

社会保険の扶養の方は年間の合計額ではなく、1年間の収入が130万円を超えるペースで働いているかどうかという部分で扶養家族でいられるかどうかが決まります。具体的には月収が108,334円を超えると年間で130万円を超えるとみなされ、社会保険上の扶養から外れてしまう可能性があるので注意が必要です。つまり、いつからいつまでの収入が130万円以下なら良いという決まりはありません。

一方税金の扶養の方は1月~12月の合計所得が103万円以下であれば大丈夫です。そのため、税金の扶養条件である103万円と社会保険の扶養条件である130万円という2つの制限を同じものと勘違いしないように気をつけましょう。

親と世帯分離をした場合の扶養について

世帯分離と扶養の関係について1番に気になるのが、世帯を分けているを扶養家族にすることが出来るのかどうかということでしょう。

世帯を分けることで介護に関するメリットがあると説明しましたが、その上で家庭内での実態は子が主に生計を立てているという場合には、親を扶養家族にしておいた方が良いですよね。

原則として、扶養に入れることが出来るかということと、世帯が同じかどうかということは別の問題であるため、基本的には世帯が別でも扶養関係を保つことは問題ありません。(ただし、親族の範囲によっては同居が絶対条件となる場合があります。)

例えば子供が就学のために1人暮らしをする場合で、住民票を新住所に移した場合、子供は親を世帯主とする世帯から独立してその新住所の世帯に1人世帯主として属することになります。この場合もしも世帯を同じくすることが扶養の絶対条件であれば、子供は親の扶養から外れることになってしまいますが、実際はそんなことはありません。

ただし、同一住居に住みながら世帯分離をするとなると少々事情が異なってくるのですが、

結論として、社会保険の扶養の場合、扶養者の実の親は世帯分離の有無にかかわらず被扶養者にすることが出来ますが、配偶者の親については住民票の提出が求められるため、その際に世帯分離の理由を明確に答えられないことには被扶養者にすることは基本的には出来ないとのことです。ただし、別居中の義父や義母は社会保険上の扶養の対象とすることが可能ですので、世帯分離の場合もやむをえない理由があると判断されるかどうかという部分が重要となります。

税金の扶養の方は、原則として同居という条件が前提としてありますが、世帯を分けているかどうかというところはそれほど影響がないようです。

税金上の扶養でいるための条件である

  • 「被扶養者の年間所得が38万円以下(給与所得のみなら103万円以下)」
  • 「扶養者と生計を一にしていること」

という2つの条件を満たしているかどうかで扶養関係を保てるかどうかが変わってきます。

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夫婦、兄弟、子供の場合は?

世帯分離と扶養の関係について、先ほど説明した親以外にも、夫婦兄弟、そして子供と世帯分離をした場合にはどうなるのかというところで疑問を持っている方も中にはいらっしゃるようです。

ただし、そもそも夫婦同士、そして兄弟や子供と世帯分離をして、なおかつ扶養関係でいるということがまず考えにくいことでしょう。世帯とはそもそも「生計を共にする集団」と定義されているため、その世帯を分けるということは、それぞれが異なる生計を立てて生活をするということに他なりません。

つまり世帯分離とは「それぞれの世帯が生計を立てられるだけの収入を得ている」と宣言するようなものですので、そこからさらに異なる世帯に属する者同士で扶養関係を保ちたいというのは少し変な話になってしまいます。扶養を保つには、同一住所に住む限りはやはり世帯も同一にしておいた方が、住民票等の提出が求められた際に変な疑問を持たれることなくスムーズに話が進むでしょう。

ちなみに「世帯分離」ということを、単純に別の住所に住むために世帯を分けるということを言っているのであれば話は変わってきます。(ここまでの話しは、同一住居に住みながら世帯を分けるという話です。)例えば先にお話しした子供が就学のために新住所に世帯を移すという場合、親と子の世帯はそれぞれ別のものとなりますが、それでも扶養関係を保つことは可能であるという話をしました。

この場合、税金の扶養と社会保険の扶養の条件は以下のようになっていますので、こちらを参考にして扶養関係を保てるかどうかよくご確認ください。

税金の扶養 社会保険の扶養
範囲 6親等内の血族及び3親等内の姻族 3親等内の親族
同居の有無 原則同居 親族の範囲によっては同居が必要
年齢 16歳以上 75歳未満

なお、自分から見て誰が何親等の親族、および姻族なのかということは以下の記事をご参照ください。

>>>「親族」「血族」「姻族」の違いと「親等」の数え方について解説

社会保険の扶養における「親族の範囲によっては同居が必要」という部分について、同居が必要ない者と、必要な者はそれぞれ以下のようになっています。

同居している必要がない者

  • 配偶者
  • 子、孫および兄弟姉妹
  • 父母、祖父母などの直系尊属

同居していることが必要な者

  • 上記以外の3親等内の親族(伯叔父母、甥姪とその配偶者など)
  • 内縁関係の配偶者の父母および子(当該配偶者の死後、引き続き同居する場合を含む)

最後に

今回の記事では、世帯分離をした際の扶養関係について詳しくまとめました。

なお、実際に今回お話ししたような事例でお困りの方は、税金の扶養に関する内容は税務署へ、社会保険に関する内容は社会保険事務所や健康保険組合などへ一度詳しくご相談なさってみてください。

なお、今回は夫婦間での世帯分離についても触れましたが、原則として同一住居に住みながら夫婦間で世帯分離をするという例はあまりありません。しかし夫婦の両方が仕事をしており、妻の収入が少ない場合には、世帯分離をした方が得をするような場合もあります。

詳しくは以下の記事でまとめていますので、気になる方は一度ご覧になってみてください。

>>>【解説】共働き夫婦の場合の世帯主は?

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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