三世帯家族という言葉は普段あまり耳にしませんが、可能性としては十分に考えられる家族形態です。
意味としてはそのまま
「三世帯が同じ住所に同居している家族形態」であり、
例えば、
- 祖父母世帯
- 子世帯
- 孫世帯
という三世帯家族がその一例として考えられます。
この場合、孫世帯も既に独立して生計を立てていることがその条件です。
ただ、これだけだと説明としては不十分なので、
三世帯家族の意味や、その世帯を分けるメリットについて詳しく解説いたします。
「三世帯家族」の意味とは?
現代の日本では「二世帯家族」という家族形態ならしばしばみられますが、
「三世帯家族」までいくとなかなかみられるものではありません。
この三世帯家族とは、そのまま三つの世帯が同居している家族形態のことを言うのですが、
そもそも「世帯」という言葉にはどんな意味があるのかというと、
この世帯とは「生計を共にする集団」と定義されており、
つまり三世帯家族という形態は、生計をそれぞれ別にする3つの集団が一緒に暮らしているということに他なりません。
例えば、
- 70歳の祖父母
- 50歳の子夫婦
- 30歳の孫夫婦
という3つがそれぞれ別の生計を立てて暮らしているような場合には、三世帯家族としてそれぞれ世帯を分けていても違和感はありません。
ただ、ある集団が1つの世帯として認められるには、その集団が独立して生計を立てていることがその条件ですので、
- 50歳の祖父母
- 30歳の子夫婦
- 10歳の孫
という3つで世帯を分けるということは基本的にはないでしょう。
ただし、もしもその10歳の孫が何らかの職業に既についており、収入を得ているというような場合には世帯を分けることが可能です。
また、世帯員は1人からでも特に問題はないため、1人だけ別世帯というのはおかしなことではありません。
[aside type=”yellow”]※補足
世帯は生計をともにする集団と言いましたが、その中で主な収入を得ている人物が基本的には世帯主となります。ただし、世帯主になるためには年齢や収入額は関係ありません。[/aside]
三世帯家族のメリットとは?
三世帯家族に限らず、例えば二世帯家族の場合にも同様のことが言えますが、世帯をそれぞれ分けることがメリットとなる場合があります。
例えば1番のメリットとして挙げられるのが、世帯を分けることで介護にかかる費用を減らすことが出来るということです。
というのも、実は介護に関する自己負担額は主に「世帯ごとの所得」によって決められてしまいます。
そのため、世帯の中に高い収入を得ているような人物がいると、それだけ世帯全体としての介護負担額が増えてしまうのです。
ですので、そういった介護にかかわる費用を軽減するために、収入が高い人物を世帯分離させて別世帯にするというのがまず1つ可能性として考えられ、全体としての介護費用を抑えるメリットとなります。
[aside type=”yellow”]
- 後期高齢者医療保険料
- 介護保険料
- 高額医療費
- 高額介護サービス費
等の点で、世帯分離がメリットとなる可能性があります。[/aside]
ただし、上記の中には別世帯になることで逆に費用が割高になってしまう可能性があるようなものもあります。
例えば、もしも介護を要する人物が2人以上いるような場合では、同じ世帯では可能な高額介護サービス費などの合算ができません。そのため、結局世帯を分けない方が全体として安く済むような場合もあるのです。
もしも同じ家族で世帯を分ける場合には、それぞれの収入額と照らし合わせて、どちらの方が安く済むのかよく確認する必要があります。
三世帯家族と三世代家族の違いとは?
三世帯家族と混同されやすいワードとして、三世代家族という言い方があります。
この三世代家族というのは、
- 祖父母世代
- 子世代
- 孫世代
という3世代が同居して暮らしているという家族形態のことを言い、
ただそれだけなので、1世帯か2世帯か、3世帯かというのは関係ありません。
また、三世代家族の場合は必ずしも三世帯家族ではないということも容易にわかるかと思います。
基本的には一世帯か二世帯ということになるでしょう。
また、三世代家族自体現代ではそれほど多いものではありませんが、
可能性としては、四世代家族ということもあり得ますよね。
例えば
- 70歳の祖父母
- 50歳の子夫婦
- 30歳の孫夫婦
- 10際のひ孫
という四世代家族が可能性としては挙げられます。
中々ないとは思いますが、家族の形態としては色々なものが考えられるんですね(^^)