「親子三世代」の意味とは?

親子三世代とは、

  • 祖父母世代
  • 子世代
  • 孫世代

という3つの世代をまとめて呼ぶ言い方です。

祖父母世代と子世代は親子であり、子世代と孫世代もまた親子であることからこのような呼び方をします。

ちなみに戦前の日本では多くの家族が親子三世代で暮らしていましたが、現在ではその数は徐々に減りつつあります。

しかしこの減少の理由は、単純に子供が家から出ていきやすくなったということだけではありません。

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三世代の「同居率」の変化はほとんどありません。

現代の日本では、祖父母世代、子世代、孫世代という親子三世代が一緒に暮らしているのは珍しいことのように感じる方も多いと思います。一般的には、日本では核家族化が進み、祖父母世代と子世代が一緒に暮らす割合は低下してしまったようなイメージがついていますよね。

しかしながら、実は親子三世代で一緒に同居する「同居率」自体は、ここ数十年の間でそれほど変化はありません。子供が何人かいればそのうちの何人かはやはり家から出ていくことになりますが、長女、長男夫婦はやはり親と同居される方が多いのです。

ただし、親子三世代で暮らすという家族の数自体はやはり減少傾向にあることは確かです。

これは、そもそも子供を生む数(出生率)がここ数十年でかなり減少傾向にあるためであり、そのため子供が1人もいない世帯が増えてきているのです。つまり、子供がいる家庭での親との同居率というものは変化していませんが、そもそも子供がいない世帯が増えてきているために、三世代家族自体はここ数十年で徐々に減少傾向にあります。

事実、子供の合計特殊出生率は年々減少傾向にあり、子供の数は減る一方で、子供のいない高齢者は段々と増加しています。第一次ベビーブームでは1人の女性が平均して4人以上の子供を産んでいましたが、現在では1.5以下にまで減少してしまいました。

出典:内閣府

親子三世代で暮らす場合にも「一世帯」と「二世帯」の形態が考えられます。

「世帯」とは「生計を共にする集団」として定義されており、例えば夫婦と未婚の子供から成る核家族の場合には基本的には一世帯家族です。

しかし、もしもそこに祖父母世代が加わると、世帯を同じくするか分けるかというところで家族の形態が変わってきます。つまり、祖父母も同じ世帯にすれば親子三世代で一世帯家族ということになりますが、「祖父母夫婦」と「子夫婦及び孫」という2つの世帯に分けることも可能であり、このような形態を二世帯家族とも言います。親子三世代で同じ住所に住む場合に建築される家のことを二世帯住宅とも言いますよね。

ちなみに世帯を同じくするかどうかというのは、苗字が同じであるかどうかというところは全く関係がありません。そのため、祖父母世代と子世代が苗字が異なる場合でも同じ世帯に入ることは可能です。

例えば、夫の姓を名乗る夫婦が、妻の親と一緒に暮らすことになった場合には、その二世代は苗字が異なることになるかと思いますが、同じ世帯に入ることが出来ます。同じ住所に住んでいれば、例え友人同士でも同じ世帯に入ることが出来ます。そのため、親子三世代で暮らす場合でも一世帯と二世帯の場合が考えられるのです。

ただ、どうせ一緒に住むなら一世帯にすれば良いじゃないかと考えたくなるところですが、実は世帯を分けておいた方が介護にかかる費用を減らすことが出来る可能性があるというメリットがあります。

というのも、介護にかかる自己負担額は世帯ごとの所得によって決められてしまうため、例えば祖父母世代と同居されている子世代の収入額が高額な場合、それに比例して介護費が高くなる可能性があるのです。そのため、同じ家に住む場合でも世帯を分けておいた方が良い場合があります。

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世帯と戸籍の違い

同じ住所に住んでいる者同士で作るまとまりを「世帯」と言いますが、婚姻関係や親子の関係を証明するものは「戸籍」であり、世帯と戸籍はそれぞれ全く別のものです。

例えば、夫婦と未婚の子供(1人)が一緒に暮らしている場合、その3人は同じ世帯に属することになりますが、それと同時に同じ戸籍にも属していることになります。ただし、子供が1人暮らし等で家を出る場合、住民票を移すと親の世帯からは独立することになります。つまり親子で世帯が別々になるのです。

しかし、例え子供が1人暮らしをしても親の戸籍から抜けるということはありません。親の戸籍から抜けるのはその子供が新たに結婚をする場合であり、結婚すると新たに夫婦としての戸籍が作られ、親の戸籍から抜けることになります。

また、1つの戸籍に属す者は夫婦か親子二世代の範囲にある者が原則であり、親子三世代で同じ戸籍に属するということはあり得ません。

世帯と戸籍の情報は混同されやすく、間違えられやすいのですが、この2つはそれぞれ全く意味の異なるものということをよく覚えておきましょう。

まとめ

今回の記事では、親子三世代という言葉の意味と、それに関係する家族関係についてまとめました。

親子三世代で暮らすことはメリットとデメリットの両方が考えられますが、近年では誰も住まない空き家が増加傾向にあり、新しく家を建てるのではなく、既存の家に親子三世代で暮らすよう推進する動きがみられています。そのため、親の家の横に新しく戸建ての家を建てるのであれば、今ある家を増築し、リフォームする方がお得です。

詳しくは以下の記事をご覧ください。

>>>※三世代同居を検討中の方必見!国からの補助金や減税制度について

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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