【解説】シートベルトの罰則、後部座席の義務化はいつから?

普段車でお出かけされる機会は多いと思いますが、

運転席、助手席のシートベルトの着用義務についてはご存知の方も多いと思いますが、現在は後部座席におけるシートベルトの着用も義務化されています。

ただし、現在でもその後部座席における着用率は30%台と非常に低く、まだまだ着用をされていない方が多いというのが現状です。

実際、後部座席であればシートベルトをしていなくても大丈夫なような気がしてしまいますが、

以下の検証動画を見ていただくと、後部座席でもシートベルトをしていないのがいかに危険かというのがよくわかります。

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この動画では、後部座席に2体のダミー人形が乗っており、

片方は青い服の人形の方はシートベルトをしていて、赤い服の方の人形はシートベルトをしていません。

そして壁に衝突した瞬間、シートベルトをしていない方の人形がものすごい勢いで前の座席の方へと投げ出されてしまっていますが、

この動画の車は55km/hの速度で走っているため、決して猛スピードで走っているわけではありません。

しかしそれでも、この動画を見る限りでは、運が悪ければ赤い服の方の人物は亡くなってしまうかもしれませんよね。

特に、顔から前に投げ出されているため首の骨が折れてしまいそうです。

そのため、事故の際にできるだけ助かる可能性を高めるためにも、後部座席でもシーベルトをすることが大切です。

そこで今回の記事では、シートベルトの義務化や罰則、特に後部座席のシートベルト着用という部分について詳しく解説いたします。

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目次

シートベルトの着用はいつから義務化されたの?罰則は?

まず初めに、そもそもシートベルトはいつから義務化されたのかというと、

日本で初めて車が走ったのが1900年代初頭と言われていますが、

運転席と助手席、つまり前部座席でシートベルトが義務化されたのは1992年とわりとつい最近のことです。

もう少し詳しく説明すると、

まず、1985年9月1日に「自動車高速道」と「自動車専用道」において罰則付きでシートベルトの前部座席における着用が義務化され、

更にその後規定が見直され、「一般自動車道」でも1992年11月1日から前部座席におけるシートベルトの着用が罰則付きで義務化されました。

[aside type=”yellow”]※補足※

「自動車高速道」と「自動車専用道」はどちらも一般道路に比べて高い速度域で走行できる道路のことを言います。

ただし、その最高速度や料金などに違いがあります。

[/aside]

つまり、1992年にはどんな道路においても前部座席のシートベルトの着用が義務化され、罰則の対象となりました。

もしもこれに違反し、シートベルトをつけないで走行している場合には、

運転者、助手席の搭乗者のどちらが着用していなかったかに関わらず、

運転者に対して違反点数1点が科せられます。

なお、現在のところは反則金はありません。

違反内容 違反点数 反則金
座席ベルト装着義務違反 1点 無し

[aside type=”yellow”]※違反点数について※

違反点数の合計が6点になると一定期間免停となります。

過去3年間の違反点数が合算の対象となりますが、違反から1年間無事故無違反の場合は0点にリセットされます。

[/aside]

後部座席におけるシートベルト着用の義務化について

前部座席の全ての道路における着用の義務化が1992年に導入されたのに対し、

後部座席におけるシートベルトの着用の義務化は2008年6月1日より導入されました。

ただし義務ではありますが、先に申し上げましたように、後部座席におけるシートベルトの着用率は30%台と低いのが現状です。

そして、もしも一般道で後部座席における人物が着用していないのが発見された場合、現在のところは口頭注意にとどまっており罰則はありません。

ただし、高速道路では前後ろともに罰則の対象となっており、罰則として1点が科されます。反則金はありません。

違反内容 違反点数 反則金
座席ベルト装着義務違反

(後部座席は高速道路のみ)

1点 無し

つまり現状は、

  • 前部座席:どんな道路でも装着を怠った場合は運転者が罰則の対象となる
  • 後部座席:一般道では運転者に口頭注意、高速道では運転者が罰則の対象となる

となっています。

ちなみに、2020年9月1日以降の新型車からはすべての座席においてシートベルトを着用していない場合のブザー機能の搭載が義務となりました。

そのため、あと数年も経てば後部座席における着用率も次第に上がってくることでしょう。

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シートベルトを着用しなくても良いケースとは?

シートベルトの着用は原則として義務とされていますが、やむを得ない理由がある場合には装着しなくても良いことになっています。

シートベルトの装着については

道路交通法第 七十一条の三」に記載があり、

その詳細が、

道路交通法施行令 第二十六条の三の二」に記載されています。

全て載せると大変長くなってしますので少し省略いたしますが、

やむをえない理由からシートベルトの装着が免除されるのは、おおむね以下の通りになっています。

第二十六条の三の二 法第七十一条の三第一項ただし書の政令で定めるやむを得ない理由があるときは、次に掲げるとおりとする。

一 負傷若しくは障害のため又は妊娠中であることにより座席ベルトを装着することが療養上又は健康保持上適当でない者が自動車を運転するとき。

二 著しく座高が高いか又は低いこと、著しく肥満していることその他の身体の状態により適切に座席ベルトを装着することができない者が自動車を運転するとき。

三 自動車を後退させるため当該自動車を運転するとき。

四 法第四十一条の二第一項に規定する消防用車両(次項第四号において「消防用車両」という。)である自動車の運転者が当該消防用車両である自動車を運転するとき。

五 人の生命若しくは身体に危害を及ぼす行為の発生をその身辺において警戒し、及びその行為を制止する職務又は被疑者を逮捕し、若しくは法令の規定より身体の自由を拘束されている者の逃走を防止する職務に従事する公務員が当該職務のため自動車を運転するとき。

六 郵便物の集配業務その他業務のため自動車を使用する場合において当該業務に従事する者が頻繁に当該自動車に乗降することを必要とする業務として国家公安委員会規則で定める業務に従事する者が、当該業務につき頻繁に自動車に乗降することを必要とする区間において当該業務のために使用される自動車を運転するとき。

七 自動車に乗車している者の警衛若しくは警護を行うため又は車列を組んでパレード等を行う自動車に係る交通の安全と円滑を図るためその前方及び後方等を進行する警察用自動車(緊急自動車である警察用自動車を除く。次項第七号において同じ。)により護衛され、又は誘導されている自動車の運転者が当該自動車を運転するとき。

八 公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)の適用を受ける選挙における公職の候補者又は選挙運動に従事する者が同法第百四十一条の規定により選挙運動のために使用される自動車を当該選挙運動のため運転するとき。

引用元:道路交通法施行令

上記のようなケースでは、シートベルトをしていなくても取り締まりの対象となりません。

ただし、中には上記のようなケースでも警察官の判断によって取り締まられてしまうようなケースもあるようですので、なるべく普段からシートベルトは必須の者であるという意識を持ち、よほどの事態でなければ必ずシートベルトを着用するようにしましょう。

最後に

今回の記事では、シートベルト着用に関する罰則はいつから適用されたのかということと、後部座席のシートベルト着用の義務化について解説いたしました。

結論を言うと、現在では車に乗る際はどの座席に乗る場合でもシートベルトの着用は義務とされています。

今後ますますそのあたりが厳しく取り締まられていくことが予想されますので、運転者に迷惑をかけないために、そして何より自分の身を守るためにも、必ずシートベルトを着用するようにしましょう(^^)

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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