結婚するとき、又はパスポート取得の申請の際などに戸籍謄本が必要になりますが、
この「戸籍謄本」とは、あなたの戸籍の原本の情報をそのまま写した重要な文書です。
そしてそもそも戸籍とは、
「親子や夫婦の関係を公的に示すための文書」のことを言い、
実際に取得してみるとわかりますが、
あなたの生年月日や出生届が出された日などに加えて、
親、子、配偶者は誰かといった情報が詳しく書かれています。
例えば、
- 山田太郎(父)
- 山田花子(母)
- 山田一郎(子)
という家族がいた場合、その戸籍謄本を取得すると以下のようになります。
なお、この戸籍謄本は戸籍に属する全員分の情報が書かれたものですが、
このうち特定の人物の情報のみについて書かれたものは戸籍抄本と呼ばれます。
例えば、山田一郎さんが戸籍抄本を取得した場合は以下のようになります。
パスポートの申請の際にはその戸籍謄本と戸籍抄本のいずれかが必要となりますが、
どちらも発行手数料は1通につき450円で同じですので、基本的には戸籍謄本を取得しておけば間違いありません。
ただし、この戸籍謄本等を直接役場の窓口で取得するためには、
戸籍に登録された「本籍」の管轄役場まで行かなければならないのですが、
現在ではそれ以外にも、郵送による取り寄せに対応しています。
そこで今回の記事では、実際に本籍から郵送で戸籍謄本を取り寄せする方法について詳しく解説いたします。
本籍から取り寄せする前に覚えておきたいポイント!
実際の方法についてはこの後で解説いたしますが、その前に覚えておきたいポイントがありますので解説しておきます。
まず、今回本籍の方から戸籍謄本を取り寄せしたいという方は、実際に本籍地の管轄役場まで足を運ぶのが難しいという方でしょう。
本籍にいる知り合いに代理人として戸籍謄本を受け取ってもらうことも可能ですが、その方法でも、結局送ってもらわなければならないため大変ですよね。
そのため、もしもしばらくの間本籍のある地域に帰る予定がないという方は、
本籍地の変更の手続きを行った方が都合が良いかもしれません。
ちなみに本籍とは、戸籍の存在場所(戸籍に登録された住所)のことであり、現在実際に暮らしている住所とは別のものである可能性があります。
そして、基本的にはその戸籍を作った際に本籍を登録しますが、この本籍の場所はあとからでも変更することが可能です。
また、実際に日本に存在する住所であれば、全く住んだことがないような住所でも本籍の住所にすることが可能ですが、
とはいえそうすると後々わかりにくくなりそうですので、
今ご自分が住んでいる住所を新たな本籍として登録すると良いでしょう。
本籍の場所を今の住所に変更しておけば、今住んでいる地域を管轄する市町村役場で戸籍謄本が取得できるようになります。
本籍地の変更の手続きについては以下の記事で解説しています。
戸籍謄本を郵送で取り寄せする方法とは?
もしも本籍のある地に行くのが難しく、代理人に頼むのも大変だという場合には、郵送で取り寄せすることも可能です。
この郵送で取り寄せするための請求書は、多くの場合本籍を管轄する市町村のホームページに用意されていることでしょう。
栃木県佐野市では以下の形式のものがダウンロードできます。
これに必要事項を記入したうえで、他の必要書類とともに本籍地の管轄役場宛てに送ります。
★必要なものまとめ
- 戸籍証明等の郵送交付請求書(各市町村ごとに名称が異なります)
- 本人確認書類の写し(顔写真付きのもの)
- 切手を貼った送付用封筒
- 切手を貼った返信用封筒(宛名に自分の住所と名前を書いておく)
- 戸籍謄本の発行手数料(手数料分の定額小為替を郵便局で用意)
[aside type=”yellow”]※補足※
- 顔写真付きの本人確認書類は、運転免許証(記載がある場合は裏面も)、写真つき住民基本台帳カード、パスポートなどが挙げられます。
- 郵送で取り寄せする場合には「書類を送る封筒」「返信用封筒」の両方に切手が必要ですのでご注意ください。
- 戸籍謄本を取り寄せる場合の発行手数料の支払いは、戸籍謄本の発行手数料(戸籍謄本1通につき450円)以上の定額小為替を同封して支払う流れになります。そのため、本籍地を管轄する役所に請求書を送る前に、ゆうちょ銀行で戸籍謄本の発行手数料分以上の定額小為替を購入する必要があります。
- 定形郵便物(封筒やはがき等)を送る場合、重さが25g以内であれば82円切手で大丈夫です。封筒は1つ大体5g程度であり、今回のケースでは返信用封筒を入れても総重量が25gを超えないと考えられるため、送る用で82円切手が1枚、返信用で82円切手が1枚必要になるでしょう。
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定額小為替とは?
定額小為替とは、ゆうちょ銀行が提供する送金・決済サービスの1つであり、
現金を「定額小為替証書」に換えて送付する送金方法です。
この定額小為替の制度を利用すれば、以下の12種類の定額小為替書を発行することが出来ますので、少額の送金に適しています。
- 50円
- 100円
- 150円
- 200円
- 250円
- 300円
- 350円
- 400円
- 450円
- 500円
- 750円
- 1000円
そのため例えば今回の例の場合、
戸籍謄本・戸籍抄本の発行手数料は450円となりますので、450円分の定額小為替書を同封して送ることになります。
また、定額小為替書を発行するためには1枚につき100円の手数料がかかります。
そのためまとめると、戸籍謄本・戸籍抄本を郵送で取り寄せする場合、以下の金額がかかることになります。
- 封筒台(送る用と返信用)
- 切手代(送る用と返信用)
- 戸籍謄本・戸籍抄本の発行手数料450円
- 定額小為替書発行手数料100円
最後に
今回の記事では、戸籍謄本・戸籍抄本を本籍から取り寄せする方法について解説いたしました。
戸籍謄本を本籍から取り寄せるのは若干手間もかかりますが、わざわざ足を運ばずに取得できるというのが大きなメリットです。
もしも何らかの理由から戸籍謄本を郵送で取得したい場合には、是非今回の内容を参考にしてください。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)